予防接種のご案内
肺炎球菌ワクチン
肺炎球菌は、急性中耳炎や肺炎をはじめ、特に乳幼児、高齢者において菌血症、髄膜炎など侵襲性(重症)感染症の原因となりうる菌です。そのため乳児期早期から予防接種が重要です。
肺炎球菌は、約100種類の血清型があります。
従来小児の肺炎球菌ワクチンは13価(=13種類の血清型をカバーする)ワクチン(PCV13 : プレベナー))もしくは15価ワクチン(バクニュバンス)が定期接種のワクチンでした。
これまでの肺炎球菌ワクチンの普及により重症感染症の罹患率は順調に低下しています。
しかし逆に、これらのワクチンに含まれない血清型による罹患率の上昇(血清型置換)が課題となっており、より幅広い血清型の肺炎球菌に有効なワクチンが期待されています。
2024年4月1日から15価肺炎球菌ワクチン(バクニュバンス:PCV15)、さらに10月1日から20価肺炎球菌ワクチン(プレベナー20)が定期接種化されました。
これらのワクチンには小児において相対的に侵襲性が高い重要な血清型が追加されており、当院でも出来る限り乳児期早期の重症感染症からお子さんを守るため、より広い血清型をカバーするワクチンへ順次切り替えています。
そのため、PCV13(プレベナー)およびPCV15(バクニュバンス)からPCV20(プレベナー20)へ順次切り替えて接種します。
肺炎球菌ワクチンをはじめて接種開始する小児
20価肺炎球菌ワクチン(プレベナー20)
で接種開始
肺炎球菌ワクチンを既に接種開始し2回目以降の小児
- 前回接種が15価肺炎球菌ワクチン(バクニュバンス)の方
→15価肺炎球菌ワクチン(バクニュバンス)のまま接種完結 - 前回接種が13価肺炎球菌ワクチン(プレベナー13)の方
→20価肺炎球菌ワクチン(プレベナー20)に切り替えて接種
- 15価ワクチン(バクニュバンス)と20価ワクチン(プレベナー20)との交互接種については、安全性・有効性が確立していないため、15価ワクチン(バクニュバンス)接種歴がある方は、そのまま15価ワクチンを継続して接種完結します。
- 2回目以降の小児肺炎球菌を当院で初めて接種予約される際は、予約時に前回のワクチン名を申告お願いします。